49 PM


春を感じる雨のNYからこんにちは!
日本のみなさまへはこんばんは!

ここ数日、東海岸は雨の日が続きますが、
春に向っての雨は、憂鬱というより、
これから先の季節を思ってちょっとワクワクします。
(写真はおとといのプロスペクトパークの夕焼けです)

すっかり更新が不定期になってしまっておりますが、
去年から日本とNYを行ったり来たり生活を送っております。

意図せずしてそんな生活になっているのですが、
日本の素晴らしさも再実感しています。
今の私には、何か日本から吸収する必要があったのかな〜なんて思っています。
そして、実際、めちゃくちゃ吸収してます。

日本ってやっぱり学ぶ所がたくさんで、
それが自分の国ってなんてこったい!(いい意味で)って思います。

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さて。 本題です。

日本で友達との会話で、今NYに居ると伝えると
”自由!とか、自由でかっこいい!”と言って頂くのですが、
自分的には、それを聞く度に
”ん?かっこいい??”(実際カッコいい理由でNYに来ていない)
”ん?自由??”(自由の国に来ても、自由にならないことが一杯!)
と、感じてしまう自分が居ます。

ここに来てなぜか一日に5回くらい耳にしたので、
改めて思ったのです。

「自由って何だ!?」
と。

で、ふと、NYに来たばかりの頃の出来事を思い出しました。

当時映画学校の生徒だった私は、
何かと新しい人と出会うことも多くありました。

自分で募集した役者さんのオーディションに応募してくれた男性から、
”一緒にコーヒーをしようよ。”
と、盛んに連絡が来ました。

当時の私は無駄に自意識過剰だったのか、
え!?男性と2人でコーヒー!?
それはデートか!? はたまたデートに進展させようとする策略なのか!?!?
(ぐわー。書いていて恥ずかしいくらいの自意識過剰っぷり)
ムリムリ〜、そんな気1ミリも無いし〜〜
(ああ、自分の勘違いっぷりがますます恥ずかしい。。)

と、思い、失礼ながらも、何もアクション取らずでした。

でもあまりに熱心にメールをくれるので、
学校の近くでコーヒーだけすることにしました。
学校の近くなら、何かあったら直に学校に逃げ込めると。

いやはや、どこまで自意識過剰だったんでしょうねえ〜。
やれやれ。

彼は、アフリカンアメリカン。
背は私よりも低くて、ヒョウの様にスリム(つまり私より痩せ形)。
肌はちょっと乾いていて、
背負っているリュックも何と言ったらいいか、
昔下駄履き入れだったのではないかというペラペラのリュックとも言えない感じ。

そんな彼が、こう言ったのです。
”僕は今は学校の清掃員みたいな仕事をしているけれども、
それはほんの"job for rent"(家賃を払うためだけの仕事)さ。
実際は役者にいなりたくて、こうしてオーディションを受けまくってるのさ。”

と。

で、思ったのです。
ああ、人を見た目で判断してしまった自分って恥ずかしいな。
この街では夢を追いかけない人の方がかっこわるいな。
どんな状況でも、何にも縛られずに、
自分が目指す夢や希望に光を見つけてしゃんと歩いている人。

この人こそ自由なんじゃないか。と。
そしてカッコいい人じゃないか!と。

さっきまでボロボロ(失礼!)でちょっと小汚い感じだった彼も、
なんだかお告げをつげに来た神様かなにかじゃないかと思うくらい
キラキラして見えたのです。

変に自意識過剰すぎだったわたしをよそに、
それだけ告げて彼は颯爽とコーヒー屋さんから出て行きました。

本当に神様だったのかもしれない。

でも、彼、こんなことも言ってましたな。

「君みたいな、日本みたいな遠くの国から来て、
 たどたどしい英語で、会話もままならないのに、
 映画を作ろうとしているってことに
 インスパイアされたんだ。」と。

ぬはは。。
お互い、意外性をもってしてインスパイアしあったってことか!?w


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例えば、人種・仕事・性別・国籍等のような社会的な自由と、
精神的な自由っていうものは全く別物です。

ただ、私に取っての自由とは、
何かの理由で全心身共にズタボロで倒れてしまった、
倒されてしまったとしても、
指先一つでも、未だピクリと動いていれば、
そこから立ち上がろうとしてやろうという
諦めない心を持ち続けられる事こそ
気持ちの上での自由なのかな。と、そんなことを考えました。

でもこれって、自分にとっての自由の定義のほんの一つでしかないかもしれない。

で、これからも自分の中では思い続けるでしょう。。。

「自由って何だろう」って。

でもそれでいっか。

自由のかけらみたいな物を見つけ続けて、
いつかでっかい塊が自分なりの”自由像”みたいな形状になればいいかな。
と、そんな風に思いました。

みなさんはどう考えますか?
「自由ってなんぞや!?」

25 PM
Park life! 春の気配感じます。