アメリカ文化を考えるとき、大きな流れとして根底に流れるアフリカンアメリカン文化。
そしてその中でもゴスペル・ミュージックを忘れることは出来ません。

今日は、ハーレムで活動を続けるゴスペルグループ、Cocoloをご紹介します!

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A scene from the documentary "Say Amen, Somebody," which chronicles the history of gospel music in America. Copyright 2012 George Nierenberg


オランダ村とされていたマンハッタンの北部に、
アメリカ南部より大量にアフリカンアメリカンの人々が移動してきたのは、1905年。

その頃より教会が林立しはじめ、ハーレムには現在400もの教会が存在すると言われています。
すっかり近代的に街が変わった現在でも、ハーレムでは教会文化は根付いており、日曜日になるとおしゃれに正装して教会に通う人々を目にし、教会にはゴスペル・クワイヤーの歌声が響きます。

そして、、そんなハーレムで、地元民に愛されて14年以上活動を続ける
日本人を中心としたメンバーが集うゴスペルクワイヤーが居るのです!



| 2000年。Cocolo誕生
Cocoloが誕生したのは2000年。 
メンバーのバックグラウンドは、主婦、ダンサー、プログラマー、そして年齢も性別もそれぞれ。 アメリカに住み、ゴスペルを学ぶ無類の音楽好きの日本人の有志14人が集まり、メロディームーア先生をディレクターと迎え、Cocoloは発足しました。 


| Professor Gregory Hopkins先生との出会い
Akikoさんと、グレゴリー先生との出会いから、
2004年の秋、Cocoloはグレゴリーホプキンス先生を音楽監督に迎えます。
今年で先生をお迎えしてから、10周年なんですね!!

グレゴリー先生は、現在Harlem Opera Theaterの芸術監督であり、
Convent Avenue Baptist Churchの音楽総監督をつとめていらっしゃいます。
グレゴリー先生との出会いをきっかけに、Cocoloの練習場所も
1942年より続くこの立派で大きなConvent教会の中の施設に迎え入れられます。

Professor Gregory Hopkins 
このビデオではピアノを弾いていらっしゃいます。



| 全員がクリスチャンというわけではありません

教会で歌うということは、実はクリスチャンであることが前提で在る所がほとんどです。
しかしCocoloはそういったことを事前に聞かれることはありませんし、宗教的な勧誘は一切ありません。もちろん、Gospelを歌い始めてから、自らの意志で洗礼を受けられた方もいらっしゃいます。
バックグラウンドに縛られることなく、Gospelと出会い、音楽を感じてこの文化を考える機会を与えられるのは本当にありがたいことです。 

UNのイベントに参加するCocoloのメンバー
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| Cocoloってどんな雰囲気?
ゴスペルのクワイヤーにはその数だけキャラクターがあります。

Cocoloがチャーミングな所は、ほのぼのと、自然に人が集まり、自然に運営されている点。

”俺が俺が”な性格の方もおらず、ゆったり続き、気づいたら14年も続くってすごい!
定期的に来れる人もいれば、仕事の関係で一年で3回しか来れない人も居ます。

メンバーはみな暖かく、永く居る人も、短い期間の滞在の人も
Cocoloを交差点に様々な出会いがあります。
日本に戻って活躍するメンバーとも長く交流が続いています。

さらに、グレゴリー先生が音楽的な才能と知識の深さは誰もが一目置く程。
でも、ご本人は、全くおごりや高ぶりやガツガツした所が無いお人柄。
かつ過度にフレンドリーだったりすることもなく、
土曜日の練習時間に飄々と現れ、2時間ピアノを弾き皆に歌を教えます。

この、毎週末に繰り返されるほのぼのとしたルーティーン。
あそこにいけば、グレゴリー先生が居て、Cocoloが歌っているという安心感。
祖国から離れて暮らすメンバーにとっては、第二の家族みたいな感じです。

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| 練習はこんな感じで行われます
ゴスペルはもともと、口伝えの音楽。
誰かが歌ったのを聞いて、一緒に歌え、覚え、そしてまた伝えて行きます。
Cocoloでも、楽譜を配られることはなく、同じ手法が取られています。
初めてだったりビギナーさんのメンバーには、自然とベテランさんが両隣について、
他のパートと混乱せずに、一緒に歌ってついていけるようにと配慮がされます。
歌詞は、170以上のレパートリーを持ちますので、印刷したものを参照することが出来ます。
が、結局教会で歌う時は覚えなければいけないので、
メンバーはその場で暗記していっている人も多い様子。

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| ゴスペルを歌って見えてくること
グレゴリー先生の導きで、Cocoloはハーレムやブロンクスの教会へ
頻繁にゲストクワイヤーとして礼拝に招かれるようになりました。

私がはじめて礼拝で歌ったときは、正直アフリカンアメリカンの人々の前で、
平和ボケした日本から来た自分がゴスペルを歌うことには少々遠慮の気持ちがありました。

しかしグレゴリー先生のピアノが鳴り、第一声をみんなで出すと、
教会の熱ががっと上がるのを感じ、満面の笑みになるおばあちゃん、
”ハ〜レル〜ヤ!”と叫ぶおばちゃん。全身で手拍子してくれるおじいちゃん。。
一人一人の顔を見て、難しく考えすぎていたことに気づきました。

自分の文化を、違う文化圏の人が自ら実践して理解しようとしている。
そういう気持ちは伝わるのだな。と。
身をもって経験すると、目からはがれ落ちる何かがありました。


Gospelをニューヨークで歌ってみたい!Cocoloに参加してみたい!
と思われた方はこちらをご参照下さい⬇⬇


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Cocolo Gospel Choir
練習日時: 毎週土曜日 PM2-4
練習場所: Convent Avenue Baptist Church 
Cocoloの連絡先:
https://www.facebook.com/cocolo.gospel.choir


参加をご希望の場合は、事前に必ずメールでご連絡下さい。
Cocoloは礼拝に呼ばれることが多いため、
教会にいざ行ってみたら、Cocoloは他の場所に居た、、なんてことも有り得ます。
事前に必ずCocoloのメンバーに確認してからお出かけ下さい〜。

Cocoloの歌声


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では、また〜〜!



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